自己破産による影響

自己破産すると生命保険の加入はどうなる?生保加入を維持する方法

投稿日:2017年6月8日 更新日:

自己破産すると、現在加入している生命保険を解約させられるかもしれない…。

確かに自己破産すれば、いまある借金がゼロになります。

しかし今後のことも考えると、それまで積み立ててきた保険がなくなってしまうのはとても心配ですよね。

自己破産によって、必ずしも生命保険を解約しなければならない、ということはありません。

どのような生命保険に加入しているのか、また解約返戻金がどれくらいの金額になるかによって対応が異なります。

 

このページでは自己破産をした際の生命保険の扱われ方についてご紹介していきます。

 

このページでわかること

自己破産後、生命保険加入を維持できるか否かは解約返戻金の額によって決まります。

生命保険が積立式、かつ返戻金が20万円以上ある場合、その人の財産とみなされ、差し押さえの対象となります。

解約返戻金が20万円以上であっても、やむを得ない事情がある場合には、自由財産拡張、介入権制度、契約者貸付制度を利用すれば、生命保険を維持できることがあります。

詳細は本文を確認してください。

自己破産すべきか迷っている方へ

 

自己破産すると、いま加入している生命保険はどうなるの?

自己破産の手続きを行い、裁判所から免責許可を受けると、借金の支払い義務がなくなります。

しかし、原則20万円以上の財産価値が認められる物品は換価処分され、債権者に分配返済されることになります。

この時、生命保険はどのような扱いを受けるのか、簡単にご紹介すると以下の表のようになります。

 

生命保険のタイプ 解約返戻金 強制解約
積立式 20万円以上 必要
掛け捨て式 20万円以下 継続加入可能
0万円 継続加入可能

解約返戻金とは、積立式の生命保険を解約するときに返金される、これまでの掛け金のことです。

この解約返戻金が20万円を超過する場合、破産者本人の財産とみなされます。

そのため、原則解約しなければなりません。

 

解約返戻金はどうやって調べるの?

解約返戻金は加入期間がどれくらい長いかによって金額が決定します。

解約返戻金がどれくらいの金額になっているかは、各保険会社によって調べる方法が異なります。

  • 保険証券での確認
  • 窓口への問い合わせ
  • コールセンターへの連絡
  • HPでの確認

このように、その保険会社によって調べる手段は様々です。

現在加入している保険会社に問い合わせた上で、解約返戻金証明書の発行手続きを行うのがベターでしょう。

 

生命保険を解約しなくてもいい方法はないの?

原則、解約返戻金が20万円以上の場合には、加入している生命保険を解約しなければいけません。

しかし、破産者本人が高齢であるときや、病気を患っている場合、一度解約すると再加入が困難になってしまいます。

自己破産後も生命保険に加入し続けたい…。

そういった時には、以下の3つの対応が考えられます。

  • 自由財産拡張制度を利用する
  • 契約者貸付制度を利用する
  • 保険法の介入件制度を利用する

 

自由財産拡張制度を利用する

破産法第34条4項には、「自由財産拡張」という制度があります。

これは破産者本人の個人的な事情によって生活に最低限必要な財産を、差し押さえできない「自由財産」として認めてもらうものです。

これにより自己破産しても、裁判所に申し立てれば生命保険加入を継続できる可能性があります。

他にも、就職活動と通院のために、どうしても自家用車が必要な場合などが挙げられます。

 

しかし、自由財産拡張制度は各地の裁判所によって基準が異なっており、認められるケースも僅かとなっています。

よって、取るべき手段の優先度としてはかなり低くなっています。

以下の対応を検討することも視野に入れたほうがよいでしょう。

 

契約者貸付制度を利用する

保険会社によっては、解約返戻金を担保にお金を貸し付けてくれる契約者貸付制度というものが設けられています。

これは、解約返戻金と同等額を借り入れることができる制度です。

たとえば50万円の返戻金があるとして、この貸付制度を利用し35万円の借入を行います。

すると解約返戻金は実質15万円。

よって20万円以上の財産として認められなくなり、加入し続けることができます。

ちょっとずるい方法かもしれませんが、一応頭の片隅にとどめておいてください。

 

保険法の介入権制度を利用する

2010年に施行された保険法では、「介入権制度」というものが設けられました。

これは解約返戻金相当額を、保険金受取人などが負担し、一定期間内に債権者に支払うことで、生命保険加入を維持し続けることができる、という制度です。

ソニー損保、第一生命など、多くの保険会社でこの介入権制度が導入されています。

一般的には、「債権者から解約通知があり、その効力が生じる1か月の間」がタイムリミットです。

その間に保険金受取人(遺族など)が、債権者に解約返戻金相当額を支払い、それが保険会社に通知されれば、生命保険加入を維持できる、としています。

 

自己破産後、生命保険に加入することはできる?

自己破産後、5年~10年の間は個人信用情報機関に金融事故として履歴が残ります。

このため、クレジットカードを作ることや、新規でローンを組むこと、新規融資を受けることなどができなくなります。

それでは、生命保険に加入することもできなくなるのか、というとそうではありません。

生命保険に加入したからといって、そこから新たにお金を借り入れるわけではありませんよね。

自己破産後も、本人の健康状態に問題がなければ、新たに生命保険に加入することは十分可能です。

 

まとめ:解約返戻金が解約のキモを握る。自分にあった方法で保険を維持しましょう

自己破産後、生命保険を維持できるかどうかは、解約返戻金が20万円以上であるかどうかがひとつのボーダーラインとなっています。

重い病気を患う方、高齢の方は、一度解約してしまうと二度と加入できなくなってしまう。

そんな理由で自己破産という選択を諦めてしまう方も少なくありません。

解約返戻金が20万円を超過していても、このページでご紹介したような方法で、生命保険加入を継続できる可能性があります。

いずれの方法を取るにしても、今相談している弁護士にしっかりと確認を取ったうえで、自分にあった方法を検討するようにしてください。

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