自己破産の疑問

自己破産以外の債務整理方法。比較してわかる自己破産の特徴とは?

投稿日:2017年9月25日 更新日:

借金を返せなくなったとき、多くの人が思い浮かぶのが「破産」という2文字ではないでしょうか。

このことから、債務整理と聞くと自己破産をイメージする人が多いかもしれません。

でも、実際には債務整理には自己破産以外にも、いくつかの方法があります。

ここでは自己破産とその他の債務整理方法について、比較をしながら自己破産のメリットやデメリットについて紹介していきます。

 

このページでわかること

債務整理には自己破産の他に、任意整理個人再生特定調停があります。

自己破産は借金がゼロになりますが、その他の債務整理方法では減額されるだけで、原則として借金を返し続ける必要があります。

任意整理は、お金を貸した人と借りた人が話し合いによって、今後の返済計画を決めていきます。

特定調停は任意整理にとても似ていますが、間に裁判所が入りますので、そこでの決定事項には法的な効力が発生します。

個人再生は、持ち家などを手放さなくていいかわりに、一定数の借金を返済していきます。

自己破産は資産も借金もゼロにする、究極の債務整理です。

その他の債務整理方法は債務者の状況に応じて、返せる借金は返していき、そのことによるメリットを享受できる仕組みになっています。

自己破産したくないけど、借金は減らしたいなら

 

債務整理には4つの種類がある

違いを説明する前に知っておいてもらいたいのは、債務整理の種類です。

一般的な債務整理方法は下記の4種類です。

  • 自己破産
  • 任意整理
  • 個人再生
  • 特定調停

債務整理は、借金を返せなくなった人に対し、借金を減額、あるいは返済しなくてもいいという許可を与え、借金で苦しむ生活から開放するためにあります。

ただし返せない借金といっても、その額が50万円なのか、1000万円なのかでまったく重みが違いますよね。

借金をした人、それぞれがおかれている環境でも違います。

同じ100万円の借金でも、公務員のような安定した収入がある人と、シングルマザーで生活するだけで精いっぱいという人では、取るべき手続きが全く異なります。

それぞれの事情に合わせて設定された手続きが、上記に挙げた4つの債務整理方法です。

それでは、この4つの手続きにどのような特徴や違いがあるのかについて、説明をしていきます。

 

自己破産と任意整理の違い。費用を安く、裁判所を介さない方法

それではまず、自己破産と任意整理の違いについて説明します。

そのためには任意整理がどのような債務整理方法なのかを知っておく必要があります。

 

任意整理の特徴

自己破産と任意整理の最大の違いは、裁判所が間に入って話し合いをするか、当事者同士で話し合いをするかの違いです。

債務整理の中で任意整理だけは、裁判所を通さずに、自分たちだけで借金問題を解決することができます。

債務整理の費用を安く抑えることができ、裁判所に呼び出されることもありません。

このため、周りの人に気付かれずに債務整理しやすいというメリットもあります。

 

自己破産となると、数十万円の費用が必要で、なおかつ長期間裁判所とのやりとりが発生します。

自己破産をすると、原則として借金と資産がゼロになりますが、任意整理の場合は借金を返しやすくするだけです。

 

例えば借金の残債が100万円あったとして、その金利が年15%だとします。

任意整理をすることで、100万円は返済しますが、年15%の利息分のみをカットする、というケースが多いです。

 

自己破産と比較した任意整理のメリットとデメリット

続いて、任意整理におけるメリットとデメリットを、自己破産と比較して見ていきましょう。

  自己破産 任意整理
資産 家や車もなくなり、ゼロからのスタート これまで通りの生活を続けられる
信用情報 最長10年間、金融事故情報として残る 最長5年間、金融事故情報として残る
免責不許可事由 ギャンブルや浪費などの場合認められない どんな借金でも整理できる
借金総額 借金をゼロにできる 借金を返済し続ける必要がある

 

自己破産をすると資産がなくなりゼロからのリスタートになります。

ですが、任意整理の場合は資産をゼロにする必要もありません。

これまで通りの生活を続けることができるという大きなメリットがあります。

 

また、メリットという面では、信用情報に事故履歴が残る期間が自己破産と比べて短くなります。

任意整理の場合は5年間自己破産の場合は7年もしくは10年間ブラックリスト入りした状態になります。

そのため、その期間はお金を借りることができなくなります。

 

また、自己破産ではギャンブルで作った借金の債務整理は認められません。

任意整理の場合はお金を借りた理由が問われることはないので、幅広い借金に対する債務整理が可能です。

 

任意整理のデメリットとしては、借金が完全になくなるわけではないこと。

債務整理後には何年もかけて借金を返し続けなくてはいけないということです。

自己破産は心機一転やりなおせますが、任意整理は借金を引きずり続けることには変わりありません。

 

自己破産と個人再生の違い。持ち家を手放さなくてもいい債務整理

次に個人再生について、自己破産と比較しながら紹介していきます。

同じく個人再生の特徴から見ていきましょう。

 

個人再生の特徴

個人再生の最大の特徴は、持ち家を手放さずに借金を減らすことができるということです。

自己破産の場合は、資産となるものは基本的にすべて売却させられます。

このため、代々継いでいる家であっても手放すしかありませんが、個人再生の場合は家を守ることができます。

また自己破産では借金がゼロになりますが、個人再生の場合は借金の額に合わせて、残債が変わります。

借金額 残債
100万円未満 0円(全額免除)
100万円以上500万円以下 100万円
500万円超1500万円以下 債務額の1/5
1500万円超3000万円以下 300万円
3000万円超5000万円以下 債務額の1/10
5000万円超 債務整理不可

例えば1000万円の借金を抱えて個人再生をした場合は、債務整理後には200万円にまで借金が減額されます。

 

自己破産と比較した個人再生のメリットとデメリット

  自己破産 個人再生
資産 家や車もなくなり、ゼロからのスタート 不動産を処分しなくていい
信用情報 最長10年間、金融事故情報として残る 最長10年間、金融事故情報として残る
免責不許可事由 ギャンブルや浪費などの場合認められない どんな借金でも整理できる
借金総額 借金をゼロにできる 借金を返済し続ける必要がある

個人再生の特長が、そのまま自己破産と比較したときのメリットになります。

持ち家などの不動産を売却しなくていいいというのは、とても大きなメリットです。

すべてを手放さない代わりに、決められた額の借金は返済する。これが個人再生です。

個人再生も任意整理と同様に、借金の内容については問われません。

これも自己破産と比べて有利になる点のひとつです。

このため、ギャンブルで借金を作って、自己破産が認められなかったときに、個人再生で債務整理をするということもあります。

 

デメリットは、大幅に減らすことができるとはいえ、借金が残るということです。

200万円の借金の場合は、半分の100万円は返済しなくてはいけません。

そのためには安定した収入が必要で、返済できなかった場合は、結局持ち家を売却しなくてはいけなくなる可能性もあります。

 

自己破産と特定調停の違い。自分の力で手続きを進める債務整理

特定調停というのは、ほとんどの人が耳にしたことのない債務整理の方法かもしれません。

こちらも自己破産との違いを説明しながら、その特徴を見ていきましょう。

 

特定調停の特徴

任意整理は当事者同士が話し合いを行いますが、あくまでも任意での話し合いですので、決裂することもあります。

特定調停は間に裁判所が入るため、ほとんどのケースで話し合いが成功します。

ただし、減らせる借金は任意整理と同じく、合意後の利息分だけです。

 

自己破産と比較した特定調停のメリットとデメリット

  自己破産 特定調停
資産 家や車もなくなり、ゼロからのスタート 不動産を処分しなくていい
費用 申し立て費用や予納金がいる 費用を最大限抑えられる
申立 再度破産には7年かかる 何度でも申立可能
強制執行 破産後は行われない 少しでも遅れると強制執行される可能性がある

自己破産と比較したときの最大のメリットは、債務整理にかかる費用を抑えられるということです。

特定調停は自分で行うこともできますので、弁護士や司法書士に依頼しても、それほど高額にはなりません。

自分で行えば、たった数千円で債務整理できるというメリットがあります。

 

また、特定調停は何度も申し立てることができます。

最初の特定調停のときは返済できたのに、リストラでまた返済が難しくなったときには、再度の申し立てを行うことも出来ます。

 

デメリットは、特定調停をしてしまうと、債権者に強制執行の権利を与えてしまうということです。

計画通りに返済できない場合は、裁判所の作る調停調書にもとづき、給料の差し押さえなどを速やかに行うことができます。

そのため、「少しくらい返済がおくれてもいいや」とはいきません。

自己破産はそもそも返済する必要がありません。

債務整理をすることで、自己破産はすべてがゼロになります。

特定調停は多額の借金は残ったままで、それによりデメリットが派生しますので、注意しましょう。

 

まとめ:自己破産以外にも債務整理方法はある。それぞれの特徴を理解して検討しよう

債務整理には自己破産以外にも3種類の債務整理方法があります。

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 特定調停

このうち任意整理だけが裁判所を間に入れずに、お互いの話し合いだけでおこなう債務整理です。

特定調停は任意整理に似ていますが、裁判所が間に入るため、合意内容に対して法的な効力が発生します。

自己破産は借金がゼロになる代わりに、資産も失います。

それによって持ち家などもなくなりますが、個人再生の場合は、持ち家を失うことなく借金を大幅に減らすことができます。

いずれの債務整理方法でも、借金がゼロになるのは自己破産と100万円以下の個人再生だけです。

その他のケースでは借金の返済が発生するため、安定した収入が求められます。

どの債務整理方法が最適なのかは自分で判断するのはとても難しいため、債務整理が必要なときは弁護士に相談するようにしましょう。

自己破産したくないけど、借金は減らしたいなら

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