自己破産の疑問

法テラスを使った自己破産。法テラスを利用するメリット・デメリット

投稿日:2017年6月22日 更新日:

自己破産をするときには、一般的には借金問題に詳しい弁護士事務所に相談します。

でも、いきなり弁護士に相談するのはちょっと気が引ける…。

それに相談するお金もないという人たちのために、法テラスで相談するという方法もあります。

法テラスというのは名前を聞いたことがあっても、実際にどのような組織なのかまでは把握できていない人も多いかと思います。

ここではそんな法テラスについての基礎知識と、法テラスを使った自己破産方法について説明します。

 

このページでわかること

自己破産を行うときに、弁護士に相談するとそれだけで費用が発生します。

その費用を払えない人のために、法テラスがあります。

このため、法テラスで無料相談をするには、収入額が一定額であることが求められます。

法テラスを利用する最大のメリットは、弁護士費用を抑えられ、なおかつ法テラスで立て替えてもらえるということです。

このため、直接弁護士に依頼するよりも、自己破産費用を大幅に減らすことができます。

ただし、依頼するまでに時間がかかるため、債権者からの催促が止まるまでに時間がかかってしまうというデメリットもあります。

当然ですが立て替えてもらったお金は毎月返済しなくてはいけません。

お金がないとはいえ、一定の収入がない場合は利用できません。

 

法テラスってどんなところ?

法律に関する相談を弁護士にすると、それだけで費用が発生します。

初回無料というところもありますが、ほとんどの弁護士事務所では、1時間で5千〜1万円ほどの相談料が発生します。

実際に依頼しなくても、相談するだけでそれだけのお金がかかります。

ちょっとお金に余裕がある人でなければ、弁護士に気軽に相談することもできませんよね。

そこで経済的に余裕のない人を支援するために、無料で法律相談できるようにするために作られたのが法テラスです。

 

様々な法律に関する相談事に対応してくれる無料の相談窓口

法テラスでは、借金問題以外にも法律に関するあらゆる相談に対応してもらえます。

例えば離婚問題や相続の問題など、よくある法律に関する相談を持ち込むことができます。

相談に対応してくれるのは、法テラスに所属する弁護士や司法書士ですので、無料でプロに相談できます。

法テラスでできることは相談までです。

それ以上のことを行おうと思うと、法テラスから弁護士事務所や司法書士事務所で依頼することになります。

依頼となるともちろん有料ですが、法テラスから依頼をすることでのメリットなどもあります。

このメリットについては後ほど詳しく説明します。

お金がない人の味方である法テラスですが、誰もが利用できるわけではありません。

利用条件がありますので、次にその利用条件について説明します。

 

法テラスを利用するための条件とは?収入要件と資産要件を満たしていればOK

法テラスを利用するには、経済的に余裕のない人というのが条件です。

経済的に余裕がないと言っても様々な状態の人がいます。

法テラスでは収入要件と資産要件を提示し、それに適合する人だけが利用することができます。

例えば、東京でアパートを借りて1人暮らししている場合の要件は下記のようになります。

収入要件
手取り月収額の基準 200,200円
家賃加算分 53,000円
合計 253,200円以下
資産要件
180万円以下

このケースでは手取り月収額が253,200円を超えず、有価証券などの資産も180万円以下であれば法テラスを使うことができます。

20代の会社員であれば、ほとんどの人が利用する条件を満たすかもしれません。

利用のための条件は設定されていますが、思った以上にそのハードルは低めに設定されています。

 

ただし、同居人がいる場合は、家計への貢献の範囲内で申込者の収入に合算されます。

夫婦共働きというような場合は、離婚問題などでないかぎり法テラスを使えないケースがほとんどです。

 

法テラスを利用するメリット・デメリットにはどんなものがある?

法テラスを使えば、無料で法律の専門家に相談することができます。

こう言うとメリットしかないように思えますが、メリットばかりではなくデメリットももちろんあります。

ここではメリットとデメリットについて詳しく紹介します。

法テラスを利用するメリット

  • 弁護士費用を立て替えてもらえる
  • 弁護士費用が安くなる
  • 生活保護者の場合は償還免除される

これらが法テラスを利用するときの大きなメリットです。

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

 

弁護士費用を立て替えてもらえる

法テラスを利用する最大のメリットは、弁護士費用の立て替えかもしれません。

お金がないから法テラスを利用して相談していますので、高額な弁護士費用を払えないという人も多いはずです。

そんな人のために法テラスでは、分割払いでの立て替えを行っています。

もちろん立て替えですから返還が必要ですが、大きなお金を用意しなくても済みますので、自己破産をしやすくなります。

 

弁護士費用が安くなる

弁護士に自己破産を依頼するとき、その費用は弁護士ごとに違います。

ところが法テラス経由で依頼すると、基準料金での依頼となります。

このため通常の弁護士費用よりも安く依頼することができます。

 

生活保護者の場合は償還免除される

生活保護者に限ったメリットですが、生活保護を受けている場合は立て替えてもらった弁護士費用の返還が免除されます。

離婚裁判などでは慰謝料が戻ってくることがあり、その場合は費用を支払わなければいけません。

しかし自己破産の場合は戻ってくるお金もありませんので、事実上無料で弁護士に依頼することができます。

 

法テラスを利用するデメリット

  • 審査に時間がかかる
  • 弁護士を選ぶことが出来ない

メリットが大きすぎて、デメリットを挙げても「それくらい?」と思われるかもしれません。

それでもここで紹介した2つのデメリットは、軽く受け流せないほど大きなデメリットです。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

審査に時間がかかる

法テラスを利用するには要件を満たしていることが求められます。

これは自己申告ではなく、きちんと審査を受けますので、すぐに相談をしたくてもその審査に時間がかかります。

2週間くらいは必要ですので、その期間はやきもきしながら待つことになります。

また、弁護士に依頼をしないと受任通知が送られませんので、それまでは催促の連絡が金融業者から続きます。

すぐにでも催促を止めてもらいたい場合には、法テラスではなく直接弁護士に依頼しましょう。

 

弁護士を選ぶことが出来ない

法テラスで無料相談を受けたり、弁護士費用の立て替えをしてもらったりする場合は、弁護士を選ぶことができません。

相性の悪い弁護士が担当することもあり、満足できる支援を受けられないこともあります。

 

ただし、法テラスは持ち込み案件が認められています。

どういうことかというと、法テラスに登録している弁護士事務所に相談に行った場合は、弁護士が法テラス案件として担当してもかまわないというルールがあります。

このケースでは、実質弁護士を選んでいることになりますので、まったく選択権がないというわけではありません。

 

法テラス利用の費用と支払い方法について

それでは実際に、法テラスを利用しての自己破産を依頼するときにかかる費用について説明します。

相談は無料ですが、着手してもらうにはお金が掛かりますので、その費用と支払い方法について見ていきましょう。

 

法テラスで自己破産を依頼するときの費用

法テラスを利用して自己破産の申し立てを行う場合に発生する場合は、平成28年度標準額として、下記のように設定されています。

 

自己破産事件(債権者10社以下)

代理援助(裁判所での手続きや交渉)の立替金
実費 23,000円
着手金 129,600円
合計 152,600円
書類作成援助(裁判所への提出書類作成)の立替金
実費 17,000円
着手金 86,400円
合計 103,400円

この金額は同時廃止のときの標準費用になり、事件の困難さにより費用が上がることもあります。

また、管財事件となった場合は、破産管財人の費用が発生するため、さらに20〜50万円の費用が必要です。

 

法テラス利用の費用の支払い方法はどうすればいい?

立て替えをしてもらった費用に関しては、法テラスに分割払いで返済を行います。

原則として銀行口座からの引き落としで、契約を交わした2ヶ月後から毎月5000〜1万円ずつ返還します。

自己破産だから免責にならないの?と思うかもしれませんが、この費用は免責になりませんので、必ず支払う必要があります。

 

まとめ:法テラス利用には要件を満たす必要アリ。メリットとデメリットを把握して利用しよう

自己破産をする費用を用意することができない人のための支援として、法テラスが用意されています。

そのため、利用するには収入や資産がある一定額よりも低くないといけません。

ただし、そのハードルはそれほど高くありませんので、思ったよりも多くの人が利用できます。

法テラスを利用すると、弁護士費用が安くなるだけでなく、その費用を分割払いにしてもらえます。

分割払いにした費用は毎月5000〜1万円程度の返還でいいため、自己破産をして人生をやり直したい人にとって、とても助かる存在です。

ただし、審査に時間がかかったり、弁護士を選べなかったりするというデメリットもあります。

状況に応じて弁護士に直接依頼をするか、法テラスを利用するかを選ぶようにしましょう。

 

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